引用元: http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1498566840/

14011002

3: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:37:59 ID:wPt
彼女「俺君ってかわいいね」
俺「別にかわいくなんかないし!照」
俺「かっこいいって言ってよ!なんだよ、かわいいって、、、」
彼女「俺君はかっこいいし、かわいいの!好きだよ?」
俺「うん、、、///」
彼女「照れてるーかわいー!大好き!!」
俺はツンデレだ。
俺は素直じゃない。

こんな会話で幸せを感じていた俺の物語です。

9: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:39:39 ID:wPt
まず俺のスペック
喋らなければイケメンらしい
伊勢谷友介に似ていると言われた
身長169cm
帰宅部のエース(外部のクラブで運動してる)

女A(のちの彼女)
色白でやんちゃでいたずらっ子
身長153cm
胸不明
運動部

12: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:40:23 ID:wPt
小学校編
俺はA小学校に入学し小学生になり、周りは知らない人ばかりだったが、さすが無邪気な小学生だ。すぐに近所の人たちと友達になり、毎朝みんなで一緒に登校してた。
その後俺は小学2年になると当時に引っ越して、女Aがいる小学校に転校してきた。
俺は女Aと同じクラスだった。

15: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:41:01 ID:wPt
転校初日の放課後に俺は女Aに名札を引っ張られ、服を千切られた。
これが俺と女Aとの最初の出会いだ。
俺は今でも千切られた時の事を覚えている。
しばらく女Aは登場しない。

16: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:41:46 ID:wPt
そのクラスで俺が最初に着いた席の隣には可愛い女子がいた。
俺と女子は家が近所でよく他の友達も交えて一緒に遊んだ。
俺は小学5年生になった時、女子と同じクラスになった。
嬉しかった。

17: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:42:10 ID:wPt
それまでクラスは別々で一緒に下校する事もなかったが、久々に下校した。
本当は毎日一緒に下校したかった。
しかし俺は一緒に下校できなかった。
なぜなら俺は漢字を覚えるのが苦手で、漢字テストは全て赤点で毎日放課後は教室に残され漢字の勉強を強いられたからだ。
一緒に帰れなくても同じクラスだったので毎日顔を合わせて会話もする。
俺は女子を好きになった。

18: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:42:35 ID:wPt
ある日の学校帰り
女「俺君って好きな人いるの?」
友「いるでしょ」
俺「ま、まぁ、い、いるけど、、、」
俺「女Zはいないのかよ」
女「いるよ、教えてくれたら教えるよ?」
友「俺はいないからパス」
俺「女Yだよ、、、(嘘)」
女「へー、仲良いもんね」
女「私は男Zよ、かっこいいでしょ」
俺の心は嘘をついたことに対する罪悪感と、女子だよと言えなかった羞恥心と、女子は男Zを好きであるという事実に対する悲しさと、俺ではない事実に対するわずかな安心感で満ちあふれた。

19: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:43:21 ID:wPt
小学校編はこれでおしまい。

20: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:43:38 ID:wPt
中学校編
俺の中学校は小学校の隣にあるので、私服が制服になったぐらいでメンバーも全く同じだったのだが、俺は中学1年の時、いじめられていた。
仲の良い友達とかグループとかを作れず、俺自身の性格が一匹狼であるのも要因の一つとなり、いじめられていた。

21: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:43:52 ID:wPt
俺は学校でかなり荒れてて、教員からは問題児の一人に認定されていたと思う。
元々一匹狼の性格な上、いじめが原因で俺はかなり人間不信ていうか、周りの人との間に無意識に一定の距離を作って生活していたらしい。
無意識的にだから自分では普通だと平常だと思っていたけどね。
中学1年は最悪の1年間だった。

22: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:44:07 ID:wPt
学年が上がりクラス替えが行われたりして、いじめられることは無くなった。
俺は女子とは同じクラスにはなれなかった。
それでも俺はずっと好きでいた。
女子とはたまに廊下で会い、会話することがあった。

23: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:44:20 ID:wPt
女「まだ女Yなの?それとも別の人になった?」
俺「うるせーよ」
そんな会話を会うたびにずっと繰り返していた。

24: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:44:46 ID:wPt
クラスは違えど俺含め男3人の片思い仲良しグループが出来ていた。
俺たちの片思いの相手は違えど、一緒にカップルになるために告白しようと頑張っていた、が。
ある日の学校帰りにて
俺「いつ女子に告白しようかな」
友1「実は俺、すでに告白したんだ、、、」
友2「まじか!結果は?」
友1「ダメだったよ、、、」
友2「そうか、どんまい」
友2「俺も実は前に少し前に告白したんだ」
友1「え!?」
友2「俺もダメだったよ、、、」
友1「そっか、次頑張ろうぜ」
友2「おう、、、」
俺「ちょっと待て、聞いてないぞ」
友1&2「・・・」
俺「お前ら告白する時は一緒にするって言ったやん、、、」
友1「すまんすまんwww」
友2「まぁがんばりーや」

友人の裏切り行為が発覚し、俺はそのまま勢いで後日女子に告白した。

26: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:45:12 ID:wPt
結果俺も砕け散ったのであった。
実は俺が告白する数日前に別の男子が女子に告白しており、女子はOKの返事を出していた。
女子はいつからかは知らないが、俺のことを好きだったらしく、両想いの時期があったことを知るのはもっと後の事である。
その後俺は同じクラスの女子を好きになるが告白せずに中学2年生は終わった。

27: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:45:30 ID:wPt
中学3年に上がると同時に再びクラス替えが行われた。
それからしばらくは特に何もなく時は進んだ。
中学3年の夏休み後の席替えで、俺の周りにオタクが集まった。
それまであまり関わることがなかった人たちだが、すぐにそこに仲の良い5人のグループが誕生した。

28: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:45:45 ID:wPt
メンバーは
有名なアニメとラノベとゲーム専門のにわかオタク俺
あらゆるジャンルを制するオタク男A
二次元のためなら出費は惜しまないイケメン男B
内容とかそっちのけで可愛い子にしか興味のない女A(のちの俺の初彼女)
そこらへんにいる腐女子女B

29: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:46:04 ID:wPt
俺は初めて仲の良い友達を作ったのだからな。
毎日が楽しかった。
俺の人間不信てか無意識な距離もなくなり、グループの中では性格も明るくなった。
毎日アニメやラノベ、ゲームの話で盛り上がった。
誰がオタクなのか議論したりな、全員オタクなのにwww

30: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:46:18 ID:wPt
俺の席の通路を挟んで隣の席が女Aだった。
通路があると言っても、隣なのでよく二人で会話した。
可愛い人だった。
根っからのいたずらっ子で、よく俺にちょっかいを出してきた。
俺は表向きは嫌がるが、内心まんざらでもなく、自分がMだと思うぐらいに女Aにいたずらされるのが嬉しかった。

31: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:46:36 ID:wPt
俺の筆箱を物色する女A
女A「これ貰うね」
俺「いや断る」
女Aは強引に自分の物にして言った。
女A「貰うね!」
俺「いや待てよ!俺のカクレモモジリ返せー」
女A「いやだーwww」
俺は当時コビト図鑑にハマっていた。
結局放課後になっても女Aはカクレモモジリを返してくれず、女Aの家まで一緒に帰ることになる。
その後学校でそういう関係ではないのに、二人で帰るところを目撃されたことが原因で俺たちは密かに学校で噂になったいたらしい。

32: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:46:53 ID:wPt
俺の後ろの席が女Bだった。
女Aと女Bは仲が良く、休み時間になると、女Aが俺の席を奪い取り女Bと仲良く話していた。
俺「トイレ行こっと(わざとだけど)」
女A「俺君の席ゲットー」
女Aと女B「会話中」
トイレから帰ってきて女Aが俺の席に座っているのを確認し内心喜びながら
俺「俺の席なんだけどー」
女A「私のだもーん。私の席に座れば?それとも私の膝に座る?」
俺「じゃーお前の席貰うわ」
この時も今も、膝に座れば良かったと心から後悔している。

33: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:47:22 ID:wPt
他には

みんな元気ないな、、、よし!ここは一発!!
俺「土管がドッカーン!!」
みんな「つまんな、、、」
みんな「はぁ?」
みんな「ねーわー」
俺の心はズタボロになりかけたその時女神が微笑んだ。
女A「、、、」
女A「ぷぷぷ」
女A「だめだぁ、笑っちゃうwww」
女Aはダジャレがツボに入るようで、それから俺は女Aの笑顔が見たくてダジャレをちょくちょく言っていた。
可愛いなぁーと思う幸せな毎日だった。

34: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:47:44 ID:wPt
俺は女Aと関わることで次第に女Aの事が気になり、好きになった。
しかし俺たちは中学3年生で、今は受験勉強をしていて、さらにメンバー全員の志望校は別々だった。
告白をして、仮に成功しても離れ離れになることは分かっていたから、俺は告白はしないと心に決めた。
カップルになれなくても席が近いから毎日会話できるし、それはそれはもう幸せだった。

35: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:47:57 ID:wPt
だけど少しずつ仲良し5人グループに変化が生じてきたいた。
男女がかなり近い距離で仲良くやってたらね、俺同様に他のメンバーに恋が生じますよ。
男Bは女Aを好きになり告白する。
女Bは男Bが好きで、それを女Aは知っていた。
女Aは男Bよりも俺の方が好みだったが、女Bとの話し合いの末、告白を受けることにした。
結果一組のカップルが誕生した。

36: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:48:09 ID:wPt
実は俺がこの一連の流れを知るのはしばらく後のことで、女Aと付き合ってから聞いた。

37: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:48:35 ID:wPt
俺と男Bは同じ塾に通っていて、それなりに仲も良かった。
冬休み直前のとある日の塾帰り
男B「いやーいいね!」
俺「なにがだよ」
男B「彼女っていいね!」
俺「なに?お前彼女できたのか!?誰だよ!」
男B「秘密だー」

38: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:48:46 ID:wPt
俺はこの会話と教室での女Aと男Bの雰囲気から察した。
俺はまた失恋したようだ。
俺は今までも好きな子がいたが、告白しようと思う直前に彼氏を作っていた。
まぁ失恋したと言っても、どうせすぐ中学を卒業するのだからいいや、とこの時の俺は開き直った。

39: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:49:03 ID:wPt
仲良し5人グループもいつも通りで、俺は隣の席の女Aとの会話に幸せを感じていた。

だが冬休み明けに俺は衝撃の事実を知る。

40: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:49:20 ID:wPt
冬休み中に男Bが彼女がいるにも関わらず、新しい女を作り浮気していたのだ。
俺は男Bが許せなかった。
女Aより他の女だと。
ふざけんな。
新しく作るならフってからにしろよ、と俺は心の中で爆発していた。

41: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:49:33 ID:wPt
俺はそれから男Bが少し嫌いになった。
帰宅時
俺「よ、両手に華よ!」
男B「華じゃねーよ、片方は枯葉だ」
男Bのこの発言に俺は心の中でブチ切れていた。

42: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:49:45 ID:wPt
いてもたってもいれなくなった俺は行動を起こした。
俺「女A、お前このままでいいのか?」
女A「私もうすうす気づいていたし、自然消滅かな」
俺「俺が間に入ってやるから別れさせてやるよ」
女A「私のためにわざわざありがとうね」
俺「いいよ、放っておけないしさ」
女A「優しいのね」

本当は君のためではなく、自分のためなんです。

43: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:50:00 ID:wPt
俺は二人の仲介人となり、話を進めた。
幸い二人ともやり直す気は全くなく、話はスムーズに進み、俺は一組のカップルを消滅させた。
(この時の俺は自分は良いことをした。女Aのために良いことをしたと思っていた。)

その後は男Bがグループに居づらくなり、たまにしかグループの会話に入ってこなくなった。

44: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:50:19 ID:wPt
グループは4人組となったが、仲良くやっていた。
席替えはなぜか分からないが、卒業するまでしないことになり、俺は女Aの隣にいれることに内心とても喜んだ。

45: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:50:39 ID:wPt
授業中
俺「zzZZ」
女A「(俺君寝てる、可愛いなー)」
授業後
女A「俺君の寝顔見ちゃったー、かわいーwww」
俺「なに見てんだよ///」
女A「だってそこにあったんだもん」
俺「見るなよ、、、(わざとそっち見ていたなんて言えない)」

46: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:50:56 ID:wPt
年は明け、卒業がより一層近づいた。
女Aは俺に好きな人は誰?とよく意地悪な顔をして聞いてきた。
(女Aは男Bにもしつこく聞いていた。女A曰く、好きな人がいるって分かったら、それが誰か知りたいって思うじゃん、とのことだった)

女A「好きな人いるの?」
俺「い、いないし///」
女A「嘘、いるでしょ。誰なの。言わないと俺君のリラックマのストラップ貰うよ」
俺「い、い、いるから///返して、、、」
女A「いるって誰?ニコニコ」
俺「(お前だよ、なんて言えるわけないじゃん)///」

こんな会話を続けていた。

47: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:51:14 ID:wPt
2月になり、バレンタインが近づいてきた。
俺は今まで学校で女子からチョコを貰ったことのない非モテ男だった。
(もちろん告白されたこともない)

女A「俺君チョコ好きでしょ。チョコ欲しい?」
俺「欲しい!(やったああああああああああ)」
女A「どうせ俺君は今年も一個も貰えないだろうしね、かわいそうだからあげる。でも俺君も私にチョコ渡してよね?」
俺「はい?はい」

後日俺はわざとカカオ90%の苦いであろうチョコを買った。

48: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:51:29 ID:wPt
バレンタインは過ぎてしまったが、チョコを渡しあった。
家に急ぎ足で帰宅し、貰ったチョコを確認した。
どんなチョコなのか、そもそも手作りなのかどうか気になって興奮していた。
袋を明けて取り出し、正体を現したのは、、、

キットカットとアルフォートでした。

49: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:51:42 ID:wPt
この二つには正直戸惑ったけど、キットカットの箱の裏に「よろしく」とメッセージが書かれており、俺はそれだけで満足になった。

二つとも味は保証されており、もちろん美味しかった。
分かりやすく言うと、キットカットとアルフォートの味がした。

俺はチョコを食べながら、この二つならカカオ90%のチョコを選んで正解だと思っていた。

52: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:52:00 ID:wPt
次の日の学校で
俺「チョコどうだった?」
女A「美味しかったよ!ありがとう!!」
俺「(なんだと、、、こいつ、、、)」
女Aはカカオ90%でも問題無かったようで俺は悔しくなった。
今思うと強がっただけなのかもと思う。

54: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:52:44 ID:wPt
女Aの高校受験の前日の放課後のこと
いつもなら裏門から帰宅するのだが、この日は親が迎えに来るので俺は正門に向かった。
親が来るのを待っていると、女Aがやってきた。
女Aは今日もいつも通り正門から帰宅するようだ。
女A「俺君も帰り?」
俺「ああ、親を待ってる」
女A「そっか」
俺「明日受験なんだって?頑張れよ」
女A「ありがと、がんばる」
女A「ねー俺君のシャーペン貸してくれる?」
俺「?」
女A「明日の受験に使いたいの、だめ?」
俺「はいよ、どうぞ」
俺はお気に入りのリラックマのシャーペンを渡した。
女A「ありがと!!」

56: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:53:29 ID:wPt
休日が終わり学校に行った。
女A「シャーペンありがとね」
と言って俺に返した。
俺「おう、受験お疲れ様」
俺はふとシャーペンを見ると、なぜかキャップの色が茶色から水色に変わっていた。
授業中に女Aの筆箱を見ると、水色のボディに茶色のキャップが付いた配色のセンスの悪いシャーペンがあった。

57: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:53:46 ID:wPt
この時のシャーペンはもう壊れてしまい、俺は全く同じデザインのリラックマのシャーペンを買った。
キャップを茶色から水色に交換したシャーペンを俺は今でも使っている。
そして壊れたシャーペンは机の引き出しに保管されている。

58: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:54:02 ID:wPt
女Aからはずっと「好きな人は誰?」と聞かれ続けたが結局俺は答えずに卒業式を迎えた。
卒業式が終わり、校庭で告白するなんてベタな展開を繰り広げることもできず、俺はさっさと家に帰った。

余談だが、俺たち5人とも無事に見事第一志望校に合格した。
ちなみに俺の学力は低く、学年約160人中100位前後をうろちょろしており、担任には偏差値68(たしか)の志望校には絶対合格できないだろと言われており、思い出受験したら?と見放されていたが、俺は合格した。なんてこった。

59: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:54:14 ID:wPt
当時中学生の俺らにスマホは普及しておらず、ガラケーを持っている人がいたが、そもそも持っている人は少ないため、PCでのメールのやり取りが流行っていた。
俺は親の意向でスマホもガラケーも自分のPCも持っていなかった。
家にPCはあるが、これも親の意向であまり使えなかった。
俺は貯金を使いiPod touchを買った。
俺はさっそくメアドを作成した。

60: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:54:26 ID:wPt
春休みに入った直後のある日に、仲良し4人で男Aの家で遊び、その後同窓会に参加した。
男Aの家で俺は女Aとメアドを交換した。
女A「俺君メアド交換しよ」
俺「いいよ、ほい」
女A「俺君ってゲームしてる時は口が開きっぱなしwww」
俺「見るなよ。集中してんだよ」
女A「ふふふwww」

男Aの家で遊んだ後に俺たちは同窓会へ向かった。
俺「なんで同じチェック柄着てるのさ」
女A「真似しないでよね、このパクリ」
俺「いや俺が先だしwww」
女A「わたしですー」
女Aは口をすぼめて反論してきた。

61: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:54:52 ID:wPt
たわいもない会話をしながら歩いて会場へ向かった。
俺は帰り際に女Aに告白しようと決めた。
同窓会には男Bも来ていたて、その頃にはある程仲の良い5人グループに戻っていた。
同窓会は普通に楽しく、無事に終わった。
友達らと一緒に帰ろうと集まるのを待っていたが、女Aの姿が見当たらない。
結局俺たちは女Aの事を諦めて歩いて帰った。
俺も告白できずに同窓会が終わり内心諦めていた。
家に着くとWi-Fiに繋がったiPod touchに何通かのメールが届いた。
女Aと同窓会で交換した数名からだ。
まず俺はどうでもいい数名に無難な返事を返した後、女Aに真面目に返事をした。
内容はいたって普通のものだ。
たわいもない会話。
しばらくそんなやり取りが続いた。

62: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:55:10 ID:wPt
ある日俺は勇気を出して映画を誘った。
返事はおk。
心から嬉しかった。
俺は布団の上で一人はしゃいでいた。
これが女Aとの初デートとなる。

63: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:55:38 ID:wPt
俺はまだ15歳で今まで彼女がいなかったため、デートなんてどうすればいいか分からなかった。
正直あんまり覚えていない。
とにかく必死にいつも通りを装いつつ映画見て、駅でぶらぶらして楽しく会話した。
2回目のデートもこんな感じで終わった。
俺は女Aを好きだったが、女Aは俺の事はただの友達だと思っていると感じてた。
女Aはなにせ他の男子とも距離の近い人だった。
それでも俺は玉砕覚悟でメールで告白した。
(本当は直接伝えたかったのだが)

64: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:55:53 ID:wPt
女A「好きな人誰なの。同窓会で教えるって言ったよね」
俺「わかった、教えるよ」
女A「はやく!はやく!はやく!」
俺は半分やけくそで女Aの名前を入力し送信ボタンを押した。
俺「さとみだよ!」
俺はさとみに送ってしまったという後悔と彼女になるのかなという期待で胸がいっぱいだった。
さとみから返事がきた。
さとみ「うそ?ほんと?」
俺は照れながら送信した。
俺「ほんとだよ///」
さとみ「嬉しい。私も俺君の事好きだよ//」
俺「さとみも本当に本当?」
さとみ「本当だよ///」

この日はそんな感じのメールで終わった。

65: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:56:16 ID:wPt
女Aは酔った時の笑顔が石原さとみ似だった。
ここからは俺、女A=さとみでいく。

春休み最後のデート(3回目)をした。
これもまた駅前をぶらぶらした。

俺「この前のメール、本当なの?」
さとみ「うん、本当だよ」
俺「それって俺たちは付き合ってるってことなのか?」
先日の俺は両想いだと分かって、すっかり興奮して肝心な事を確認するのを忘れていたのだ。
さとみ「そういうことなんじゃないの?」
俺「おう、そっか。これからもよろしくね、さとみ照」
さとみ「よろしく!照」

俺たちは正式にカップルとなった。
こうして俺の中学最後の春休みが終わった。
俺たちの記念日が、3月の終わり頃俺が告白した日になったのは高校生になって数日後の事である。

67: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:56:40 ID:wPt
高校編
俺は合格しないだろうと言われていた学校で念願の高校デビューを果たした。
そしてついにスマホを親から買って貰った。
早速ラインをインストロールし、さとみとクラスメイトを友達追加した。
俺とさとみは違う高校に進学し、さらにお互い部活に所属していたので、一緒に登下校することはめったになかった。
そのためラインでの会話が基本となった。
今日はなにやった?とか、疲れたよーとか、たわいもないやり取りをした。
たまにいわゆるバカップルぶりを発揮したこともある。

69: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:57:33 ID:wPt
さとみ「好きだよ」
俺「大好きだよ」
さとみ「ずるい、大大好きだよ」
俺「大大大好き」
さとみ「大大大大好きだもん」
俺「大大大大大好き」
さとみ「私の方が好きなのー怒」
俺「じゃーおあいこにしよう」
さとみ「やだ、私の方が上なの」

他にはスタンプを連打して遊んだりした。
まだキスしてないのに、キスするスタンプ送って気まずくなったこともあった。

70: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:57:46 ID:wPt
月に1、2回はデートをしていた。
言い忘れていたが、俺の地元は田舎なので、遊ぶ場所が少ない。

幸せだった。本当に幸せだった。
毎日ラインをして寝る前には「おやすみ」って送り合った。
たまに電話をして、お互い恥ずかしながら「好き」と言い合った。
「また明日ね」が電話を切るお互いの合図だった。
記念日が来るたびに祝い合った。
あの日が来るまでは。

71: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:58:10 ID:wPt
6月になった。
さとみの誕生日が近づいてきた。
俺はさとみへの初めてのプレゼントにリラックマのぬいぐるみを選んだ。
残念ながらさとみの誕生日は平日だったため、前日の日曜日にデートをした。
この日もまた駅でぶらぶらした。
駅から二人で歩いて帰宅した。
さとみは自転車で駅まで来ていたため、手を繋ぐことはできなかった。
そもそも俺にはさとみの手を繋ぐ勇気などなかった。
さとみの家の前まで来た。
俺はバッグからプレゼントを出し、さとみに渡した。
「少し早いけど、誕生日おめでとう。これプレゼント」
「ありがと」

74: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:59:00 ID:wPt
翌日のさとみの誕生日の夜にラインをした。
さとみからはこんな内容だったと思う。

「プレゼントありがとう」
「嬉しい、大事にするね」
「俺君好きだよ」

俺は返事を送った。
「俺もさとみが好きだよ」
他になんて書いたかは忘れたが、「よかった」みたいな普通の内容だったと思う。

75: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:59:16 ID:wPt
そして、さとみから返事が来なくなった。
既読無視だ。
それまでほぼ毎日のようにラインをしていたのに。
俺は心から心配した。
なにかあったのか、なにか怒らせてしまったのか、プレゼントが気に食わなかったのか、とか俺はいろいろ考えた。
頭の中は不安でいっぱいだった。

76: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)21:59:31 ID:wPt
既読無視から二日後、さとみから一通のラインがきた。

「別れたい」

俺の頭の中は真っ白になった。
何度見直しても画面の文字は変化しない。
表示されているのはこの一言だけだった。

俺は何をやらかした?

俺の中で何かが崩れる音がした。
いや俺は本当に崩れ落ちた。

77: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:00:13 ID:wPt
どう返事をすべきかずっと考えたが、分からなかった。
だってこの前までラブラブだったんだぜ?
「なんで?」と聞きたかった。
でもそれを入力することはできなかった。

さとみは俺と別れることを望んでいる。
そう考えると何もできなくなった。
結局俺もまた、さとみに一言で返事をした。

「わかった」

こうして俺の初めての彼女、さとみとの関係が終わった。

78: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:00:29 ID:wPt
俺はたまにさとみのことを思い出し泣いていた。

世間では夏が近づこうとしていた。

気がついたら7月になっていた。
本当に気がついたらなのだ。
友人曰く、俺はまるで死んでいるかのように生活していたらしい。
あっという間に別れてから一ヶ月がたった。
絶望の毎日だった。

80: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:00:47 ID:wPt
俺はさとみのことをずっと好きでいた。
さとみのこと以外何も考えられなくなっていた俺は、無我夢中でさとみへの愛のメッセージを作成し、一通のメールを送った。
内容はもう無いが、かなりの長文になった。
さとみから「なんでメールなのよ」と尋ねられた。
俺はなぜかラインを使う気にはなれなかった。

82: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:01:21 ID:wPt
後日さとみから電話がきた。
今でも覚えている。
電話お約束のあいさつから始まり、しばらくお互い無言が続いた。
俺は勇気を振り絞り、さとみに聞いた。
「なんで?なんでフったの?」
さとみははっきりと答えた。
「付き合えないものは付き合えない」
俺は理由になっていないと言った。
しかしさとみはこう返した。
「無理なものは無理」
俺はさらに訳が分からなくなった。
「俺はさとみが好き。大好きなんだ。それでも無理なの?」
これが俺の突きつけられた現実への必死の抵抗だった。

83: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:01:42 ID:wPt
さとみは俺に怒り気味に解決策を言った。
「嫌いになってよ、私のこと嫌いになってよ」
「それで全て解決なの、分かる?」
さとみの中ではそれで解決するらしい。
けれど俺は納得することができなかった。
完璧に全てを納得出来る理由が欲しかったが、そんなものは存在せず、ただただ虚しく電話は終わった。

再び絶望の毎日だった。

84: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:02:03 ID:wPt
俺には隣のクラスに仲の良い女子がいた。
この子は俺が急にフラれたことを知っている。
俺はこの子に告白した。
結果フラれた。
その子に言われた。
「今のあなたは寂しいだけの人でしょ」
その通りだった。

それから俺は夜に寂しくなると、さとみを思い出し泣いていた。

85: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:02:22 ID:wPt
世間は夏を歌っている。
と同時に周りの人々は夏休みを謳歌していた。
俺には虚無感しかなかった。

86: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:02:33 ID:wPt
もう少しで別れてから二ヶ月が経つ。
それでも俺の頭の中はさとみでいっぱいだった。
再び俺はさとみにメールを送った。
内容は「まだ好きだ」というものだ。
さとみは再び「なんでメールなの」と尋ねてきた。
ラインには嫌な思い出があるからだ、と俺は心の中で答えた。
後日さとみからラインが送られてきた。
「○日暇ですか」
「一緒に○○祭りいきませんか」
「一緒に行く人がいないのでどうでしょうか」
俺は戸惑いつつもその内容に喜んだ。
○○祭りは地元の伝統ある大きな祭りだ。
もちろん断る理由はないので承諾した。

87: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:02:48 ID:wPt

祭り当日
一緒に行こうと誘われたものの、二人きりかどうかは聞くに聞けなかった。
誰か他に来る人がいるのか気になりながらも、俺は集合場所へ向かった。
俺はもちろん集合時間よりも早く到着した。
さとみが到着するのを待った。
しばらくするとさとみも到着し、俺は声をかけた。
「よう、久しぶり」
話すのは約一ヶ月ぶり、会うのは約二ヶ月ぶりだ。
俺の顔は少しニヤけていたと思う。
さとみはいつも通りの普通の顔で答えた。
「久しぶり」

88: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:03:05 ID:wPt
俺たちは自転車を漕いで会場付近の俺のばあちゃんの家に向かった。
会場に自転車を駐めることはできないため、ばあちゃんの家に駐めてもらうのだ。

無事祭り会場に着くことができた。

89: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:03:21 ID:wPt
祭りと言えば屋台である。
俺たちはかき氷を食べることにした。
俺はイチゴ、さとみはたしかブルーハワイだった気がする。
俺「イチゴとブルーハワイをください」
店「はいよ、お会計は○○○円だよ」
俺たちは割り勘で払った。しかしこれが仇となる。
店「今ならお嬢ちゃんには無料で練乳サービスするよ?」
さ「煉乳!?お願います!!」
店「はいよ~」
さ「練乳美味しい~」モグモグ
俺「あれ?俺には煉乳ないんですか?」
さ「」モグモグ
店「彼女に奢らないような奴にはねーよ」
さ「」モグモグ
俺「そうですか、、、」
さ「」モグモグ
俺「(煉乳、、、)」
さ「」モグモグ
俺は彼氏でも、さとみは彼女でもないのだが、、、
俺はかき氷には煉乳が無い方が美味しいのだと開き直った。
それから俺はかき氷に練乳をかけた事はない。

90: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:03:38 ID:wPt
祭りが始まり、俺が祭りに見とれていると、
俺「」ジー
さ「」ササッ、モグモグ
俺「」
さ「」ササッ、モグモグ
俺「(あれ?俺のかき氷が減ってる?)」
気のせいだと思い、俺はかき氷を食べ、再び祭りを見た。
さ「」ササッ、モグモグ
さ「」ササッ、モグモグ
さ「」ササッ、モグモグ
俺「!?」
さ「あ、ばれた」
俺「俺のかき氷があああ」
俺「許さないぞー!さっきの店主といい!食い物の恨みはでかいんだぞ!」
さ「てへぺろ」
俺「てへぺろじゃない」
さ「そこにかき氷があったのだから仕方ないね」
俺「いや仕方なくないよね、返せ」
さ「でももうお腹の中だよ?私のあげるよ、アーンして」
俺「(許そう)」モグモグ

91: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:03:57 ID:wPt
会場は物凄い人数で埋め尽くされている。
過疎だと言われている田舎のクセにこの祭りだけはなぜか活性化する地元である。
俺たちは会場を移動していた。
俺が前を歩き、さとみが後ろを付いて来る。
人混みの中なので歩きにくいし、迷子にもなりやすい。
さとみは俺の袖を掴んだ。
俺はびっくりした。
「(これ袖じゃん。袖じゃないですか。カップルですかなんですか。)」
と内心焦りまくっていた。

92: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:04:09 ID:wPt
しかし俺は冷静に、これは手を繋ぐチャンスなのではと考えた。
女子と手を繋いだことのない俺は、ぎこちない動作で左手でさとみの右手を握った。
正確には、握ろうとしたが握れきれず、察したさとみが握ってくれた。
俺「(よし、握ろう)」
俺「(今だ!)」
俺「(あれ?歩きながら握るの難しい、、、)」
さ「ん?」
俺「て、手、にぎろぅ、、、」ゴニョゴニョ
さ「ん」ギュ
俺「(握っちゃったあああああ赤面///)」

93: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:04:24 ID:wPt
俺たちは今は友達の関係だが、手を握ってしまった。
俺は嬉しかった。
しばらくしてとある出店に立ち寄り、お土産を買った。
買い物中は手を繋ぐことはできず、離れてしまった。
お土産を買い出店を出た後、再び手を繋いだ。
今度は俺から手を繋いだ。
俺は初めて恋人繋ぎをした。

94: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:04:38 ID:wPt
夜8時になり祭りも終わりに近づき、俺たちは少し早めに切り上げた。
ばあちゃんの家まで恋人繋ぎをしたまま、楽しかったね、なんて言い合いながら歩いた。
会話しながら二人で自転車で家に帰った。

俺は家に着き、すぐにさとみにメールした。
「好きです、付き合ってください。」

96: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:04:59 ID:wPt
返事は

「私もです。よろしくお願いします。」

嬉しかった。ただひたすらに嬉しかった。
その後何通かメールをした後、ラインに切り替えた。
こうして俺たちは復縁した。
記念日は別れる前と同じ日、俺が告白した日になり、◯ヶ月記念には空白の二ヶ月間も含んで計算した。

98: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:05:35 ID:wPt
俺は別れた原因は知らないが、そんな事はどうでもよかった。
それからの毎日は幸せだった。
たまに小さな喧嘩もした。
最初に謝るのは決まって俺だ。
さとみは絶対に曲げない性格の持ち主だからだ。
二人の関係が上手くいくなら別に構わなかった。
それまで大きな喧嘩をする事は全くなかった、一回だけ怒らせた事がある。

99: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:05:50 ID:wPt
冬の事だ。
久しぶりに一緒に帰ろうと約束をして俺は駅でさとみを待っていた。
さとみからの連絡を待っていたが、一向に来ない。
俺は諦めて帰ろうか悩んだ時電話がなった。
俺「もしもし」
さ「もしもしだぁ?今どこにいるの」
明らかに怒っていた。
だが俺も少し怒っていた。
俺「どこもなにも、さとみこそどこさ」
さとみはキレ気味に言い放った。
さ「はぁ?ラインしても既読つかないし、どこにいるかも分からないし、帰ろうとしてたところなんだけど」
俺は混乱した。
ラインは来ていないのだから。
俺はさとみに謝り慌てて、さとみのいる場所に向かった。
さとみを見つけた。
どうやら同じ学校の友達と一緒にいるらしい。
俺はさとみの元に行き謝った。
「ごめん」
直後さとみは俺の腹にグーパンをし、一人歩き始めた。
俺はラインが来なかったのは何らかのバグであると説明し、何度も謝った。
さとみは全く納得のいっていない顔をしていながらも、許してくれた。
外は雪が降っていて寒かったが、二人で手を繋いで歩くとなぜか暖かかった。
家に帰りWi-Fiに接続されたスマホに10件程通知がきた。

100: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:06:04 ID:wPt
付き合って初めてのクリスマスがやってきた。
俺はクリスマスプレゼントにペアのネックレスを買った。
クリスマスデートをし、さとみの家まで送り、プレゼントを渡した。
さとみは喜んでくれた。
さとみからのプレゼントが何だったかは忘れた。
プレゼントしたネックレスがペアである事は恥ずかしくて言えず、結局家に帰って俺に分のネックレスは押入れの奥にしまい、1度も着けることなく、どっかに消えた。

101: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:06:23 ID:wPt
春休みになった。
もう少しで付き合って1年が経つのにキスはまだしていない。
俺たちはデート帰りにキスしようと約束し、スケート場に向かった。
さ「言ったでしょ、私の方が上手いって」
俺「いや、久々のスケートなんだから転んで当然だろ」
さ「私は転んでないよ?」
俺「事前練習して臨んできたのはズルだろー」
さ「あなたと違って私には友達が多いの。分かる?」
実際俺よりもさとみの方が上手かったし、きっと身体能力も俺より高いだろう。
帰りのバスの中で、俺はいつキスをするか悩んだが、結局出来ずにデートは終わった。

俺の誕生日は1月だったが、2月にさとみはバレンタインとまとめてプレゼントを渡した。

友達のような関係で付き合ってから1年が経ち、高校1年生が終わった。

102: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:06:39 ID:wPt
俺たちは高校2年生になった。

4月か5月かは忘れたが、暖かい日に俺たちは公園で遊んだ。
俺「さとみ、キスしよう」
さ「え!?お、おう」
俺「やだ?」
さ「やじゃないです、、、///」
ベンチに腰掛けて、キスをしようとするが出来ない。
俺は恥ずかしいのだ。
初めてのキスが恥ずかしくて仕方ないのだ。
俺はさとみに頼んだ。
「3秒でいいから目を閉じててくれないか?」
さとみは承諾してくれた。
二人で合図を決め、さとみが目を閉じ、俺がキスをしようとする。
しかし上手くいかない。
俺「じゃー目を閉じて」
さ「ん」ギュ
俺「(閉じられてもできねーwww)」
さ「3秒経った!頑張って閉じたのに!」
俺「ごめん、もう一回!」
さ「閉じるの恥ずかしいからちゃんとしてよ!///」
俺「お、おう」

103: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:06:58 ID:wPt
しかし出来ない。

俺「やっぱ3秒は短い。キスする前にさとみが目を開けちゃう」
さ「いや早くしてよ!」
俺「5秒にしよう」
さ「無理!!」

何回か挑戦した末に俺は覚悟を決め、さとみにチューをした。
付き合って1年が経ってからチューをした。
さとみの唇は柔らかかった。
キスをする勇気はなかった。
帰り際にさとみが照れながら言った。
「もう一回して///」
俺は動揺しながら答えた。
「も、もう一回目を閉じて///」

そして2回目のチューをした。

104: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:07:11 ID:wPt
その帰り道、恋人繋ぎをして暗い中歩いた。
田舎だから夜は暗いが街灯は明るかった。
ふと下を見ると、2人の手を繋いだ影があった。

俺「写真撮ろ?」
さ「暗いよ?てか私写真嫌い。」
俺「違う違う、下を見てみて?」
さ「!?影ね!!」

2人で恋人繋ぎをして、俺たちの影を撮った。

そして俺たちはスマホのロック画面に設定した。

105: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:07:31 ID:wPt
ある日俺はついにあの日の出来事をさとみに聞いた。
なぜ別れたのか。
俺はこれからカップルの関係を続けていく上で、どうしても知りたかった。
俺「なんでフったの?」
さ「実は俺君が浮気しているって聞いたから、、、」
さとみは説明してくれた。
俺の学校の男友達がさとみの学校にいる女友達に、学校に仲の良いとある女子(誰かは知らない)がいると言ったらしく、その女友達がさとみに俺が浮気していると言ったらしく、、、
まるで伝言ゲームのように、事実が捻じ曲げられてさとみに伝えられた。
その捻じ曲げられた事実を信じたさとみは男Bの件もあり、俺をフったのだった。
さとみはずっと俺がそんなことをするような人ではないと信じていたが、女友達に押し負けて、女友達が「別れたい」とラインしたのだった。
信じてくれていたなら、確認ぐらいしてくれればよかったのだがな、、、

俺をフった直後にさとみは同じ学校の男子と付き合っていた。
俺からの2回目の愛のメールを受け取り、俺が浮気していないことに確信を持ち、その時の彼氏をフって、俺を○○祭りに誘ったみたいだ。

106: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:08:01 ID:wPt
ある日俺の家で遊んだ。
その頃にはイチャイチャするようになっていた。
ベッドの上でさとみにチューをしたあとに、キスをした。
さとみとのキスは気持ち良かった。
その流れで俺はさとみの胸に手をやり、揉んだ。
大きかった。
帰り際に一つの疑問を投げかけた。
俺「何カップ?」
さ「やだよ、答えたくないよ」
俺「お願いします!」
さ「、、、Eだよ、、、///」
俺「E?えーっとABCDE、、、、E!?」
さ「数えるなバカァ!」腹パン
俺「うぐっ」

107: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:08:14 ID:wPt

喋らなければイケメンらしい
伊勢谷友介に似ていると言われた
身長170cm
硬式テニス部

さとみ
色白でやんちゃでいたずらっ子
身長154cm
胸Eカップ
家庭部

110: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:09:16 ID:wPt
それから何回か俺の家で遊んだ。
何回目かで俺は童貞を捨てた。
結婚しようね、とも言い合った。

そして今年も二人で○○祭りに行った。

無事に2周年を迎えた。
俺たちは記念にお揃いの指輪を購入した。

111: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:09:36 ID:wPt
高校3年生になった。
親の目を盗み、お互いの家に行き、あんなことやこんなことをしていた。
さとみの親は付き合っていることは知っていたが、さとみの親公認でさとみの家で遊んだことはなかった。
それどころか俺はさとみの親に一度しか会ったこともなかった。
おそらく小学2年の名札事件の時に少し話した程度だと思う
なぜ俺がさとみの親と交流がないかというと、俺はさとみの親に嫌われていたからだ。

112: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:09:51 ID:wPt
生理的に無理らしい。
なぜ嫌われているかは分からない。
さとみ曰く、私と好みのタイプが異なるらしい。
そのためさとみは自分の親と俺が会わないようにしていた。
さとみの親は、付き合うことに反対されているわけではないが、賛成されているわけでもなく、仕方なく許されてるように俺は感じた。

115: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:11:03 ID:wPt
そんなこんやで時が流れた。
この時期になると進路を考えなくてはいけない。
俺は進学、さとみは就職だった。
俺の学力は高くはなかったが、ギリギリでなんとか市内の大学へ進学を決めることができた。
さとみの方も無事に内定を貰った。
みんなも知ってる企業だと思う。

116: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:11:17 ID:wPt
今年もまた一緒に○○祭りに行くことができた。

高校最後の春休みも終わりに近づき、俺たちは3周年記念を祝った。

そして無事に高校を卒業することができた。

高校編は終わり

117: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:11:33 ID:wPt
大人編1~分岐点~

俺とさとみは新天地で新しい生活を始めた。

俺は地元の大学に通い、さとみは一ヶ月間会社の研修で地元を離れた。
研修先は雪国の地元と違い、海で泳げるほどに暖かい所だった。

最初さとみは研修に行くのを嫌がっていた。
さ「嫌だ、行きたくない」
俺「仕方ないだろ、社会人になったんだからさ」
さ「俺君に会えなくなるのヤダ」ブスー
俺「そうだけどさ。たった1ヶ月でしょ」
さ「1ヶ月も!!」
俺「帰ってきたらたくさんハグもナデナデもしてあげるからさ」
さ「ほんとに?」
俺「もちろん本当さ」

俺はなんとかさとみを説得し、研修に向かわせた。
さとみは説得されなくても研修に行っていただろう。

118: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:11:48 ID:wPt
研修に参加した新卒生らは数十人いたらしく、その中に男性も何人かいたようだ。

俺は少し不安だった。

男性が止まる社宅と女性が止まる社宅は別々になっていた。
二人一部屋で暮らすようだった。

さとみには仲の良い4人の男女の友達ができた。
女性2人と男性2人だ。
よくこの5人で遊んでいた。
海に行ったりしていた。
男と2人で写った海での写真を送ってきたりもした。

119: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:12:19 ID:wPt
毎晩のようにさとみの部屋で女性3人と男性2人で酒を呑み、男性2人は自分の部屋に帰らず、同じ部屋で寝ていた。
部屋にはベッドが2つしかない。
どう寝たかというと、女性2人で1つのベッドに、男性2人とさとみで、さとみが真ん中に挟まり川の字で1つのベッドに寝ていたのだ。

俺はさとみから研修先での出来事を聞いて、かなり胸が苦しくなった。
俺「なんで同じベッドで寝るのさ」
さ「だって他に女子2人が無理って言うんだもん、彼氏いるの私だけだし」
俺「いやそれでもさ、まず追い返せよ」
さ「仕方ないでしょ、それにただの友達よ」
さ「別に俺君は嫉妬しないでしょ」
俺「俺は基本嫉妬しないけど、今回は違う」
さ「嫉妬してくれたの?嬉しい」

そんな会話をした。

120: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:12:37 ID:wPt
研修中に友達と呑んでいる時に2回ほど襲われそうになったらしい。

最終的にさとみは無事地元に帰ってきた。

121: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:12:48 ID:wPt
それからはいつも通り仲良くしていた。
カラオケ行ったり、駅でぶらぶらしたりしてデートを楽しんだ。
その頃には俺はもう研修先での出来事なんてどうでもよくなっていた。
初めてプールデートをした。
初めてさとみの水着姿を見た。
今までプールや海を誘ってはみたが。お腹がうんたらかんたらで断られ続けた。
さとみの水着姿はもちろん可愛かった。
胸も大きいしな。

122: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:13:00 ID:wPt

喋らなければイケメンらしい
伊勢谷友介に似ていると言われた
身長171cm
硬式テニス部

さとみ
色白でやんちゃでいたずらっ子
身長154cm
胸Fカップ
家庭部

124: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:14:09 ID:wPt
今年もまた一緒に◯◯祭りに行けた。

そしてついに運命の事件が起こる。
9月だ。
この日もまたさとみの親の目を盗み、さとみの家で遊んでいた。
それまでも何回もさとみの家で遊んでいた。

125: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:14:30 ID:wPt
いつもは母親が帰ってくる前に家を出るのだが、この日は違った。
間に合わなかった。
母親が帰ってきたのだ。
いや、正確には俺たちが時間までに外出できなかったのだ。
幸いセッ◯スはしておらず、最悪な修羅場は回避できたかと思われた。
しかしタイミングが非常に悪かった。
さとみは外出のためにお着替え中で下着姿だったのだ。
母親は俺を見つけると共に、鬼の形相となり、怒りを爆発させた。

「出ていけ!!!」
「別れちまえ!!!」
「はやく出ていけ!!!」

そして母親が俺の目の前でさとみにビンタした。

「あんたも出ていけ!2度と帰ってくるな!」

母親はそう言い残し、家を出た。

俺は母親に謝るタイミングを見失った。

さとみは泣いている。

俺にはどうしようもなかった。

なかったのだと言い聞かせた。

126: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:14:51 ID:wPt
母親が俺を嫌っているのは知っていたが、実際に目の当たりにするとそれは尋常じゃない嫌悪感であると感じた。

その後、俺はさとみに関係の終わりを告げた。

しかしさとみは受け入れなかった。

俺君が私を好きなら別れない。

これがさとみの言い分だった。

127: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:15:16 ID:wPt
結局ズルズルと友達でも恋人でもない関係が続いた。
(セフレではない)

復縁したりフったりを繰り返していた。

俺は中途半端な人間だったようだ。

俺は他の人を好きになれば忘れるかと思って、新しく彼女を作った。

彼女が出来たことをさとみに伝えた。

さとみに彼女とキスをしたこと、彼女の胸を触ったこと、彼女の性器に触れたことも伝えた。

俺はさとみに嫌われたかった。

128: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:15:32 ID:wPt
さとみはそれでも俺が好きだと言い続けた。

さとみとの友達のようで友達ではない関係は続いた。

俺はさとみを好きで、さとみは俺を好きなのだから。

離れたくても離れられない。

そんな中途半端な関係と、今の彼女に対する失礼な態度を続けていいのかと、さとみに何度も怒られた。

俺は最低な男だ。

129: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:15:46 ID:wPt
11月
俺は学校で問題を起こした。
罰として無期停学を受けた。
この事を当時さとみは知らなかった。

130: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:16:01 ID:wPt
12月
冬休みに入ろうとしていた。
俺はようやく数週間もズルズルと引き伸ばした問題を終わらせる事にした。

俺はさとみの母親と向き合う覚悟をした。

俺は彼女に無期停学を理由に一方的に別れを告げ、さとみと復縁したのだ。

俺はこの時、この問題は終わったと思っていた。

さとみと復縁した後は、今までよりも楽しく幸せにしようと思いながら過ごした。

131: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:16:26 ID:wPt
元彼女から連絡がきた。
「私は別れたと思っていないから。学校で待ってる。」
元彼女の中では別れた事になっていなかったのだ。

俺は浮気する気はなかったが浮気していたようだ。
問題は解決していなかった。
むしろ悪化したのである。

無期停学だ。外で遊べるはずもない。
さとみには嘘をついてデートを断り続けた。
駅で勉強した帰りなど、人目につかないようにさとみと会っていた。

132: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:16:47 ID:wPt
1月
冬休みが終わる同時に無期停学は解け、年が明けてから学校へ復帰した。
必死に勉強し、取るべき単位は全て取り、見事留年は回避した。

俺と元彼女の関係は春休みが終わるまで続けるという事で話がついた。

3月、春休みになった。
俺は元彼女を抱いた。
流れで抱いた。
だがしかし、抱いた事には変わらない。

俺はクズだ。

さとみはこの事を知らない。
俺は一生墓まで持っていくと行くと決めた。

133: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:17:04 ID:wPt
春休み中、さとみの運転で水族館に行った。
さとみは水族館が大好きで、とても興奮していた。

俺「久々に水族館きたなー。」
さ「私は毎年来てるよ?」
俺「それなりに遠いのに来すぎだろ。」
さ「水族館は飽きないじゃん。」
さとみは自慢に言った。
「本当はもっと来たいんだよ!」

135: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:17:47 ID:wPt
大人編2~裏切り行為と旅たち~

4月
さとみに無期停学の件を伝えた。
本当は言うべきではないのだろう。
けれど俺は言った。
その期間、さとみに構ってあげれなかった理由を、包み隠さずに言った。
さとみはずっと泣いていた。
「ごめんね、ごめんね、私のせいで。」
さとみは泣きながら謝ってきた。
なぜならさとみは無期停学の要因の一つなのだ。
別に俺はさとみが要因の一つだなんて思っていない。
俺がした事だから、俺だけが悪いはずだ。
「さとみは悪くない。俺の責任だ。」

137: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:19:16 ID:wPt
そして俺は学校を辞めた。
大学を辞めた理由に無期停学は関係ないが、さとみは少し責任を感じていたようだ。
辞めた理由は、いろいろあってとある某有名企業に就職するためだ。
特定が怖いので、ここら辺の詳細は省く。

俺は就活を始めた。

138: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:19:35 ID:wPt
俺は2回目の復縁からさとみに「結婚しよう」とは一度も言わなかった。
結婚したくなくなったわけじゃない。
人生なにがあるか分からないと知ったからだ。

139: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:19:51 ID:wPt
さとみはある女友達と2人で呑みに行く予定が入ったようだ。
さとみは俺に言った。
「大丈夫、安心して。男の人とは呑まないから。」
「あなた以外の男には興味ないの。だから復縁したのよ?」
俺はその言葉を信じた。
さとみのこの言葉を心から信ていた。

140: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:20:10 ID:wPt
さとみとのラインは続いていた。
飲み会から3日後のライン
「ごめんね、最近電話できなくて」
「いいよ、仕事で忙しいもんね」
「さとみが好きだよ」

「私も好きだよ」

俺は幸せだった。
好きって言われて幸せだった。
俺はすぐには既読を付けず、さとみが仕事で帰ってきて、「仕事終わったよ」とラインが来るのを待った。
ちなみに明日は就活で東京の方に出なくてはいけない。

141: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:20:31 ID:wPt
夜ラインが来た。

「自分勝手なのは分かっています。ごめんなさい。気になる人が出来たかもしれません。別れたいです。」

俺はちょうどスマホをいじっていたので通知で内容を読めた。

文は理解できたが、内容は理解できなかった。

別れたいです??

頭が真っ白になった。

142: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:20:58 ID:wPt
4年前のフラれた時よりも真っ白になった。

今さとみを殺せばずっと彼女でいてくれるのか、なんて事を考えたりしていた。

2時間ぐらいボーッとしてからさとみに電話をした。

さとみは電話に出た直後から終始泣いていた。

「自分でも分からないけど、気になってしまった。」
「俺君に失礼だから別れたい。ごめんなさい。」

「そっか、こっちこそごめんね。ダメだったら戻って来ていいよ」
「俺はいつまでさとみを愛してるよ」

俺は以前さとみに同じ事したので、攻めなかった。
それに俺はさとみが戻ってくると信じていた。

144: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:21:25 ID:wPt
明日から俺は人生をかけた就活だ。
今は泣いている場合ではない。
堪えるんだ。
と自分に言い聞かせた。

こうして再び恋人関係は終わった。

145: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:21:54 ID:wPt
就活から帰ってきた俺はさとみにラインした。
「会ってゆっくり話せないか。」

146: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:22:07 ID:wPt
さとみと話した。
「気になっている人はどんな人?」

「俺君と共通点があるよ。もしかしたら知ってるかも。」

「なに?」

「俺君、A小学校にいたでしょ?」

「まさか、、、」

「クラスまで覚えていないけど、同じ学年だってさ。」

「(一体誰だ、、、)」

「そいつと付き合ってるのか?」

「・・・」

147: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:22:24 ID:wPt
「付き合っているんだな、さとみ、、、」
俺には特殊能力がある。
さとみの顔を見ると何を考えているか大抵の事は分かるのだ。

「うん、、、」
「この前の飲み会で出会って、その時は興味なかったのよ?翌日その人から呼び出されて告白されたの。」

148: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:22:38 ID:wPt
この前の飲み会?
「待てよ、女2人で飲み会じゃなかったのか!?」

「うん、行ったらなんか席が多くあって、、、」
「男3人と女2人だった。」

なんで言ってくれない、、、
さとみは毎回事が終わってから教える。
研修先での件もそうだった。

149: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:23:01 ID:wPt
俺君が飲み会に迎えに来てくれればよかったんだよ」

俺は考えたくない事を考え始めた。
「セッ◯スはしたのか?」

「・・・」

「したのか、、、」

「うん、、、」

俺は圧倒的な敗北感を味わった。

ただひたすらに敗北。

世間はこれを寝取られたと言うのだろうか。

150: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:23:22 ID:wPt
「気になっているんじゃないのかよ。」
俺は泣いた。
めちゃくちゃ泣いた。
泣きながら叫んだ。
「愛している!愛してるよ!」
「戻ってきてよ!好きなんだよ!!」
「どこまでも好きだ!」

151: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:23:43 ID:wPt
さとみの返事はNOだった。
あんなに俺に好きだと言っていたのに。
俺よりも好きだと言ってくれたのに。
愛してると言ってくれたのに。
俺君以外の男はありえないと言っていたのに。
結婚すると言ってくれたのに。

153: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:24:22 ID:wPt
「復縁してから俺君がそんなに愛していたなんて思わなかった。」

「でも私は俺君が思うような人じゃない。俺君と付き合っている間に他の人とキスをした。」

「そーゆー女なの」

知ってる、そーゆー女だ。人の前では猫を被って、本当の自分勝手を出さない女。

唯一俺君だけが何も隠さずに本当の酷い私を見せられる、と付き合っている時に何回も言われた。そのたびに俺は「さとみの全てが好きだよ。嫌いなところなんてない。」と言っていた。

「今はその人のために尽くしたいって思ってる。ごめんね。」

さとみが幸せならそれでいい。
さとみが1番幸せならそれで、、、

154: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:24:40 ID:wPt
数日後、俺はさとみに「さようなら」とラインした。
さとみの返事は「なんでそんな事言うの。寂しい。」だった。
さとみにとっては今も俺は大切な人なのだと言う。

違う。
俺はさとみにとって唯一の大切な人ではなく、大切な分類の一部分である。

155: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:25:11 ID:wPt
俺は既読無視をし、その後俺は女YにDMを送った。
「さとみを頼みます。」と。

迷惑なのは知っている。
俺がさとみにした事を知っていて、さとみと仲の良い共通の知人は女Yしかいない事も知っている。

送った直後当然女YからDMで罵倒を受け、さとみからはラインがきた。
「余計な事は言うな。」
「変な事も教えないで。」

寂しいなんて変な事を言ったのはお前だ、と俺は思った。

156: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:25:38 ID:wPt
女Yは俺とさとみが2回目の復縁をした事を知らなかったのだ。
俺はさとみの中ではいつでも消して、上書き保存できる存在だったのだ。

しばらくしてさとみのツイッターのIDが変わった。

フォローもしてないしされていないが、俺はさとみのツイッターを見ていた。

04◯◯ksになっていた。
(実際は全然違うけど、今は分かりやすいように単純化している)

俺は察した。

157: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:26:18 ID:wPt
日付とイニシャルだと。

04月◯◯日は、俺に「別れたい」と送る前日だ。
おそらくiは相手の名前、sはさとみだ。

気になっている人とはなんだったのか。

158: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:26:52 ID:wPt
あの日の飲み会の次の日の夜、俺はさとみに電話していた。
しかし、さとみは通話中だった。
後のラインで友達と電話していたと説明された。
多分、嘘だ。
さとみはいつも、友達と電話が終わったら俺にかけてくる。
例え俺が寝ていても一回は電話をかける。

さとみが寝てからも一緒に電話をする友達がいるだろうか、、、

160: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:27:17 ID:wPt
俺は人を信じる心を失った。

俺はそれまで好きだった酒が嫌いになった。

呑み屋に行った事はないが、呑み屋にいる女と酒は信じないと決めた。

俺がさとみにした事は許されないと思っている。
俺はクズだから。
だから俺が幸せになる事は許されない。

そう考えている。

162: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:28:08 ID:wPt
5月
さとみとの思い出の品は全て捨てた。
さとみの事だけを考えながら生きる屍と化す。
清竜人の「痛いよ」を聴きまくる。

165: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:29:39 ID:wPt
6月
さとみの誕生日だ。
今年は祝う必要がない。
さとみの笑った顔を忘れる事はない。
amazarashiの「僕が死のうと思ったのは」を聴きまくる。
だがこの曲は、最後主人公がハッピーエンドになるので好きになれなかった。

168: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:30:49 ID:wPt
今回は以前のような愛のメールは送っていない。
あの時は彼氏がいるとは分からなかったからだ。

さらにさとみの誕生日の3日後は元彼女の誕生日だ。
元彼女の二十歳の誕生日を祝った。
元彼女は俺の過去を全て知っている。
その上で今でも親交がある。

俺は無事に内々定を貰い、地元を出る事が決まった。

169: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:31:21 ID:wPt
本当はメールを送りたいが、さとみの幸せは俺じゃない。

170: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:31:40 ID:wPt
俺の中でのさとみが美化されてきている。
俺の中のさとみがさとみなのか分からない。
さとみに会いたい。
だがもう会う事はない。
会えない。
俺が愛したさとみはもういないのだ。

172: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:32:59 ID:wPt
俺が今も愛しているさとみは過去のさとみなのだ。

173: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:33:22 ID:wPt
もし再会したら、もしまた交わる事があったら、その時も俺たちは上手くやるだろう。
俺はさとみの全てを愛するだろう。
俺は先憂後楽だからだ。

よくさとみとこんな会話をした。
さ「俺君の幸せはなに?」
俺「さとみの幸せが俺の幸せかな。」
さ「それは私もよ、そうじゃなくて。」
俺「どゆことさ」
さ「俺君はなにがしたいのか?よ」
俺「さとみがしたい事、かな」
さ「違う違う、俺君がしたい事!」
俺「だからさとみがしたい事だって」
さ「そう、、、」

多分少しずつ歯車が狂い始めていたのだ。

174: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:33:45 ID:wPt
俺たちはタイミングが悪いのだなと感じた。
俺は1つの結論を出した。
4年前に復縁するべきではなかった。

176: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:34:36 ID:wPt
8月に◯◯祭りは行われる。
今年は1人で行く事になるだろう。
最後に「好き」だとメールを送ろうか。
俺の長い長い中学校の恋愛は終わったのだ。
結局さとみの両親にはあの事件について謝る事が出来ていない。
さとみから謝る必要はないし、私の親も求めていない、だそうだ。

今でもさとみを愛している。
今でもさとみを待っている。
けれど俺が想うさとみはもういない。

人を好きになるってなんだろうか。
俺には分からない。

179: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:38:23 ID:wPt
いつまでもとか、ずっととか、好きとか、愛しているとか。
全て幻想なのではないのだろうか。
実は全て最初からそんなモノは存在せず、悪い大人たちが夢見る少年少女に「恋」と「愛」は存在すると、恋愛はあると幻想をいだかせているのではないだろうか。

181: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:40:41 ID:wPt
漫画、小説、映画、ドラマ、どれをとっても基本的にハッピーエンドの作品ばかりで、バッドエンドの作品は少ない。
売れる商品も結局は全てハッピーエンドで終わる物語ばかりだ。
俺はそんな世界が心の底から嫌いだ。

185: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:44:05 ID:wPt
俺は来年度から地元を離れ、知らない土地で知らない人々を出会う。
俺はどうすればいい。
一度恋愛なんて幻想は信じないと決めた俺だが、期待してもいいのだろうか。
もう一度俺を受け入れてくれる人がいると、俺の隣で笑ってくれる人が存在すると。

188: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:45:54 ID:wPt
俺は今は無だ。

190: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:47:47 ID:wPt
これから先の未来は誰にも分からない。
分からないからこそ今現在無である俺は、未来が怖い。
このままさとみを想い続けて死ぬのだろうか。
それとも再び幸せな幻想を見る事ができるのだろうか。

191: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:48:44 ID:wPt
昨日も今日も明日も俺は目が死んだ屍のように生きる。

FIN

192: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:50:11 ID:wPt
見てくれた方々、ありがとうございました。
先ほど申した通り、私には文才がありません。
国語の成績は悪いですから。

194: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:51:17 ID:wPt
今回はノンフィクションだったので書けただけです。
質問があればどうぞ。
特定されない範囲で。

199: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:54:03 ID:wPt
俺は真剣にさとみを愛していた自信があります、
まぁ上手くいかないようですね。

200: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:54:51 ID:wPt
別れてから、最後に会ってから二ヶ月が経つ今も寂しいです。

201: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:56:03 ID:wPt
さとみはとっびき可愛い顔をしていたわけではありませんでしたが、どこか男を惹きつける力があったのでしょうね。

203: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:57:16 ID:wPt
NTRは他人事だと思っていましたが、経験すると正直辛いですね。

204: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:59:01 ID:mXT
頭おかしくなりそうになるんだろうな

205: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)22:59:13 ID:wPt
さとみが俺に別れを言う理由がどちらも新しい男と付き合うためだった、と理解した時は死にたくなりました。

206: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:00:11 ID:wPt
>>>204俺もさとみに酷い事をしたので、さとみも辛かったと理解できました。

207: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:01:38 ID:wPt
朝起きて思うのはさとみの「おはよう」の声、日中思い出すのはさとみともデート、夜思い出すのは熱い電話。
毎日毎日毎日毎日がさとみ。
頭もおかしくなりますわ。

208: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:02:19 ID:wPt
やっと気持ちの整理ができたのでスレを立てました。

210: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:02:50 ID:B3U
産業にまとめてや

212: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:04:09 ID:wPt
>>>210
付き合うを3回繰り返す。
別れを3回繰り返す。
絶望なう。

213: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:05:10 ID:B3U
>>212
七転び八起きや、ようけ知らんけど、ファイトや

214: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:05:33 ID:wPt
初めての彼女が巨乳ちゃんだったので、もう普通サイズの子では満足できない体になりました。
元彼女はDカップでした。
Dって小さい、、、

217: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:09:57 ID:wPt
来年の頭に成人式がある。
俺は欠席しようと思ってる。
さとみの記憶から消えて失くなりたいからでもあるが、一番の理由はこれだ。
俺の記憶に晴れ着姿のさとみをアップデートしたくないからだ。
さとみを見たらまた可愛いって思ってしまう。
またやり直したいと考えてしまう。
まだ好きだと、愛していると自覚してしまうのが怖い。

226: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:44:17 ID:wPt
思い出したので追加する。

知ってる、そーゆー女だ。人の前では猫を被って、本当の自分勝手を出さない女。

唯一俺君だけが何も隠さずに本当の酷い私を見せられる、と付き合っている時に何回も言われた。そのたびに俺は「さとみの全てが好きだよ。嫌いなところなんてない。」と言っていた。

「今はその人のために尽くしたいって思ってる。ごめんね。」

さとみが幸せならそれでいい。
さとみが1番幸せならそれで、、、

帰り際、さとみは俺にキスをした。

なぜしたかは分からない。

さとみともキスは気持ちの良いものだったはずだ。

この日のキスは違った。

ただひたすらに冷たい味だった。

227: 何も意味がない名無しさん 2017/06/27(火)23:45:59 ID:wPt
多分俺が元彼女と流れで行為に及んだのと、同じ理由なのだろう。

目の前の人が寂しそうだったから。

多分同じ理由だ、多分、、、

228: 何も意味がない名無しさん 2017/06/28(水)00:33:24 ID:SFr
FIN